9 迷宮としてのデータベース いいだ つとむ
## 迷宮と迷路
- コンピュータを使って、大文字のライティングを試みる
- 形式の持つ力を自覚する
- 二項対立の仕組みを実感する
- 創造的に脱構築していく
- 「ソウトライン」
- 「グランド。ビュー」
- 知識の体系こそが
- 我々の思考を拘束し
- 特定の形式に力を与えている。
- 人間がテキストを読むとは
- テキストの至る所に裂け目を入れることだ。
- テキストは時間軸に沿って順調に流れる
- テキストは痕跡だ
- 意識は連続している。
- テキストは意識を表明したものだ。
- テキストが成立した途端に意識から取り残される。
- テキストを理解するために
- 差異から出発する。
- 迷路と迷宮を比較する
- 迷路的テキスト
- 直線的読書
- ゲームとしての書物をアナロジーする
- 迷宮としてのテキスト
- 因果的な時間が支配していない
- 読書のユートピアをアナロジーする
- コンピュータ的思考を拒絶する
- 人間の知識は
- 二項対立による
- ツリー状の体系と
- その中で
- ライティングを行う
- 直線的テキストによって
- 現されるものではない。
- コンピュータは
- 人間の頭脳と同じ原理で働くシステムだ。
- コンピューターが扱う知識
- ツリー状の体系に限定する必要はない
## デューク・エリントン・データベース
- 迷宮としての知識体系を構築するにはどうすればよいか?
- テキストに裂け目をつけるとは?
- 迷宮としてのデータベースを考えるとは
- 支配的なディスコースを支えるデータも
- そこから排除されるデータも処理する。
- 固定したストーリーの否定ではなく
- 同じデータから別種の知識体系、カウンター・ストーリーを探し出す。
- データベースをつくり
- 仕組みを探ることは
- 文化史において
- ステレオタイプの歴史の
- カウンター・ストーリーを構築することだ
## ステレオタイプの文化史
- ステレオタイプを越えて、
- 黒人たちはどこに自分たちの存在の根拠を見出せばいいのか
- カウンター・ストーリーが語られたときに
- ステレオタイプの意味を明確にすること出来る
- 迷宮としてのデータベース
- ありとあらゆるデータが相互に関連をしながら
- 新たなデータをも呼び込んでいるような
- 開いた書物
- からなる
- コンピュータ仕掛けの図書館だ
- このプロジェクトは
- データベースのなかの
- 知識の体系を
- 自由に再構成していくことを
- 目指した
- ザナドゥ・システムを
- パーソナル・コンピュータで使う
- 単なる情報保存装置となる
- システム内に
- 保存されている
- データを
- 複雑な手続きなしに
- 体系づけたり
- 再構成したりすることができる
- 情報の保存場所を
- 巨大に拡大することなく
- 同じデータを
- 多くの異なった目的に
- 使用することできる